Amazonが上海で業界のリーダーを集めて模倣品に関する戦略を共有

2024年12月に、Amazonは第3回となる年次のブランド保護エクスペリエンス共有会議を中国の上海で開催し、世界中のリーダーを集め、模倣品対策と知的財産権（IP）保護戦略を共有しました。法執行当局、業界団体、ブランド所有者が集まって、知識を共有し、連携を強化し、模倣品を撲滅し知的財産権を保護するための革新的な戦略を策定しました。

模倣品は、グローバルな解決策を必要とする世界的な問題です。経済協力開発機構（OECD の推定によると、海賊版商品および模倣品は世界の貿易の2.5%を占めています。これは、2019年だけで4,640億ドルもの金額に相当します。この問題は消費者の信頼を損なうだけでなく、イノベーションや経済成長を大きく脅かすことにもなります。今年の会議の参加者数が2倍になったことは、知的財産権を保護し、不正行為者の責任を追及するために、国境や業界を越えて取り組むことの重要性に対する認識が高まっていることを反映しています。模倣品の手口が進化するにつれ、模倣品を撲滅するための戦略も進化する必要があります。この年次集会は、これらの戦略を策定し、共有するための重要なプラットフォームとなります。

模倣品対策における連携強化に向けた土台作り

オープニングセッションで、明確な方向性を定めました。つまり、模倣品は世界的な問題であり、効果的なブランド保護には、国境や機関、テクノロジーの垣根を越えた連携が必要であるということです。Amazon、米国特許商標庁（USPTO）、優良ブランド保護委員会（QBPC）のリーダーが、成功のための3つの主要な柱について説明しました。

1. 情報共有によって、模倣品対策の在り方が大きく変わってきています。Amazonの模倣品犯罪対策チーム（CCU）の代表者が、Amazonがブランドや法執行機関と協力して犯罪を阻止する方法について説明し、中国当局や国際ブランドとの最近の成功事例を紹介しました。
2. 権利所有者は、進化する権利侵害の手口に対して、柔軟な対応策を講じる必要があります。
   USPTOは、企業が新たな脅威に先手を打って対応できるよう、変化の激しいグローバル市場で知的財産権を保護するための実用的な指針を共有しました。
3. 人工知能（AI）はブランドの保護に革新をもたらしています。
   新しいAI搭載ツールによって、検出機能が強化されると同時に、業界委員会と執行機関との迅速な連携が促進されます。この技術的進歩と国境を越えた協力により、ブランドと消費者を保護するための新たな基準が確立されています。

ブランド保護を再構築する革新的な戦略

このイベントでは、続けて、業界のリーダーや専門家による一連の基調講演が行われました。各講演では、包括的な防御の構築、グローバルな商標保護の強化、協調的な行動を通じて実世界に影響を与えることに焦点を当てて、ブランド保護における課題や機会に関する独自の洞察が述べられました。
AmazonのCustomer Trustチームのグローバルディレクターであるキャサリン・リスターは、模倣品の撲滅と知的財産権の保護に向けたテクノロジー主導の予防的アプローチを通じた、信頼できるお客様体験を創出するためのAmazonの取り組みを強調しました。模倣品との闘いにおける世界的な協力の重要性も強調し、リスターは、欧州連合知的財産庁（EUIPO）や世界知的所有権機関（WIPO）などの団体と、ブランドとの連携について言及しました。彼女は締めくくりとして、AIがもたらす新たな課題を取り上げ、継続的な革新と連携の必要性を強く主張しました。「私たちが直面している課題は増大しているため、共に協力して取り組まなければなりません」。リスターはそのように述べ、不正行為者への対策として、テクノロジーや連携を通じて、Amazonが積極的に取り組んでいることを強調しました。

リスターの次に、世界知的所有権機関（WIPO）の中国事務所顧問であるWen Xue氏が、グローバル市場でのブランド保護について参加者に説明しました。Xue氏は、中国企業が国際商標登録のためのマドリッド制度をどのように活用できるかを取り上げ、事後対応的なブランド保護による手痛い結果と、複数の国での先回りした登録がもたらす戦略的利点の両方を強調しました。

中国およびAPACのLEGOグループの副社長兼顧問であるロビン・スミス氏は、LEGOグループがAmazonのCCUと協力し、法執行機関と連携して、同社が世界で過去最大規模の模倣品生産機器を押収した経緯について語りました。「これは驚くべき成果です。この取り組みに着手したときの想像をはるかに超えています」とスミス氏は述べました。「この相乗効果はすばらしいものでした。Amazonは重要なデータを提供してくれただけでなく、上海警察との対話でも私たちをサポートし、模倣品に対する共同戦線を形成することができました。」

基調講演の締めくくりとして、AmazonのCCUチームの上級企業顧問であるジョー・ウィートリー氏が、模倣品を阻止し撲滅するためのAmazonのグローバルな取り組みについて、内部関係者としての見解を示しました。「2020年6月以降、21,000人以上の不正行為者を調査対象または告訴しています」とウィートリー氏は述べました。「これは世界中に及ぶ驚異的な数字であり、私たちは常に取り組みを拡大しています。」

イベントが終了すると、参加者たちは新たな知見を得て、強化された連携、そして模倣品対策に向けた新たな決意とともに会場を後にしました。Amazonは、模倣品業者の先手を取るために、先進技術への投資、グローバルな連携の促進、継続的な革新に尽力することを改めて表明しました。

「第3回となる年次のAmazonブランド保護共有会議は、模倣品を撲滅し、ブランドとお客様を保護するための継続的な取り組みにおいて重要な機会となります」とリスターは述べました。「世界中から多様な関係者を集めることで、不正行為者の先手を取るために欠かせない連携や知識共有の促進に努めています。」

模倣品対策と知的財産権の保護に関するAmazonの取り組みの詳細をご覧ください。